心臓がたまに痛い

心臓がたまに痛い、
締め付けられる

心臓がたまに痛い、締め付けられる心臓辺りに痛みを感じると、病気かもと不安になる方は多いでしょう。
痛み以外にも、締め付けられる感じや違和感がある場合もあります。これらの症状は、重篤な病気が原因であるケースや原因不明なケースもありますが、たまにしか起こらないからといってそのままにするのはお勧めできません。たまにしか起こらない症状でも心臓に痛みが現れたら、早めに当院の循環器内科までご相談ください。循環器専門医の院長がしっかり体の状態を確認いたします。
心臓周辺の痛み、圧迫感、締め付けられる感じ、苦しいなどの症状が現れた場合、一番危惧すべきなのは心筋梗塞や狭心症、弁膜症、心不全、大動脈解離などの心臓や血管に関わる病気です。不安な症状がある場合、放置せずに当院までご連絡ください。
今までにないくらいの胸の激痛、痛すぎて動けないくらいの胸痛、あぶら汗や冷や汗が出るくらいの胸痛に襲われた時は、直ちに救急車を呼びましょう。

心臓がたまに痛む場所と
痛みの種類

胸の痛みを感じる原因は様々で、痛む部位によって異なります。
胸表面が痛くて、チクチクした痛みや針で刺されたような痛みを感じる場合、肋骨、胸の筋肉、皮膚などに異常が生じた可能性が高くなります。骨、筋肉、神経の痛みや皮膚が傷ついた痛みなどで、知らぬ間にどんどん症状が進む恐れがあります。はじめは軽い痛みでも、長い間症状が続いたり、異常を感じたりする場合は、速やかに当院までご相談ください。
また、消化器(食道や胃など)がダメージを受けた場合、ストレスによって精神的に不安になった場合も胸に痛みを感じることがあります。そのような場合、リフレッシュして気分転換する時間を過ごす、ゆっくり体を休める、消化しやすい食べ物を食べるといった工夫を取り入れてみると、症状が落ち着く場合があります。
心臓の強い痛みや胸の奥が痛い場合は、血管や心臓に何らかの異常が発生している恐れがあります。特に、心臓が圧される感じがあったり、不快感があったりする場合は、重篤な状態となっている可能性が高いので注意しましょう。

心臓がたまに痛い原因が
ストレスによる場合も?

心臓がたまに痛い原因がストレスによる場合も?心臓の痛みがストレスからきている場合、自律神経も深く関わっています。
自律神経は、心臓の他にも代謝や体温など、あらゆる器官を管理してコントロールする役目を担っており、体の動きが活発化する交感神経とリラックス状態になる副交感神経がバランスを保つことで正常に機能します。
ただ、自律神経はストレスや生活習慣の乱れの影響を受けて、バランスが乱れてしまうので注意が必要です。一例を挙げると、過度なストレスによって交感神経がさらに活発になってしまい、脈拍や心拍数の増加に繋がってしまいます。本来であれば、この状態をストップさせて元通りにするのが副交感神経の役目ですが、交感神経が高まりすぎたため元の状態に戻りにくくなり、心臓へ大きな負担がかかってしまいます。
この状態が続くと、心臓の痛みや違和感が現れるようになります。

心臓が痛い場合に
考えられる病気と症状

心臓の病気

狭心症

心臓の筋肉への酸素が不足して、胸が苦しい、押される感じといった症状が現れます。

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心筋梗塞

急に発症する疾患で、20~30分の胸の激痛、胸が苦しいという症状に襲われます。その他に、吐き気、嘔吐、脂汗、冷や汗といった症状が現れます。

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心筋炎

細菌やウイルス感染によって心筋に炎症が生じた状態です。発症すると、吐き気、嘔吐、胸の苦しさ、倦怠感などが見られます。

大動脈解離

大動脈の内膜が破れて中膜に血液が流れ込み、大動脈が裂ける病気です。発症すると、急な胸痛や苦しさ、吐き気、嘔吐、背中の痛み、意識低下といった症状が現れます。

心房細動

心房という心臓の上部にある部屋が細かく動いて痙攣を起こし、うまく働かなくなった状態を指します。症状として動悸や胸の苦しさが現れ、脳梗塞などの血栓症を引き起こします。

弁膜症

心臓の弁の開け閉めがうまくいかなくなることで、血液の逆流や血流低下が起こる病気です。症状が進むと、息切れや動悸、むくみ、胸の苦しさや痛み、意識消失などが見られます。

心臓付近の痛みの場合も…

心臓付近の胸表面の痛み

心臓の近くの胸表面の痛み、針で刺されるような痛みは、筋肉、骨、皮膚、神経の痛みの可能性が高いです。不規則な生活習慣、睡眠不足、ストレス、疲労、不安などによって神経の痛みがよく起こります。

肺や胸膜の病気の症状

肺や胸膜の病気の症状であるケースもあります。
例えば、息を吸った時に胸痛が現れたり、発熱を伴ったりする場合は胸膜炎、急な胸痛と呼吸の苦しさが起きている場合は気胸の可能性があります。

消化器系の病気の症状

胃酸の逆流で食道の粘膜に炎症が起こる逆流食道炎は、呑酸や胸やけとともに胸痛がよく起こります。
それ以外に、胆のう炎や急性膵炎の症状でも胸の痛みが現れるケースがあります。

肋間神経痛や骨折によるもの

帯状疱疹による肋間神経痛、肋骨の骨折が原因で胸痛が見られる場合があります。閉経した女性や高齢者では、骨粗鬆症が悪化すると、くしゃみや咳による刺激で肋骨を骨折する場合もあります。

血管の病気の症状

大動脈解離が起きると、急に胸の激痛に襲われます。時間が経つにつれて、痛みの範囲は拡大し、失神や腹痛、意識障害といった症状が現れます。血管の病気には他にも、心筋梗塞や狭心症なども挙げられます。

精神的な問題

検査しても何も問題はなく体にも異常がないが、ストレスで不安を感じた際に胸に痛みを感じる方もいらっしゃいます。治療法として、薬物療法や認知行動療法が有効で、患者さまの状態によって臨床心理士などがカウンセリングを実施する場合もあります。

心臓が痛い時、どうすればいい?何科に相談すべき?

心臓が痛い時、どうすればいい?何科に相談すべき?心臓の痛みの原因は多岐にわたるため、自己判断で放置するのは危険です。
心臓神経症の場合もありますが、命に関わる病気(心筋梗塞や狭心症など)の可能性も否定できません。病気を進ませないように症状がある場合、速やかに医師に相談しましょう。
心臓が痛い時は下記の診療科を受診ください。

  • 循環器内科
  • 心療内科
  • 心臓血管外科

心療内科は、胸が圧される感じや不快感といった症状がある方の受診をお勧めいたします。また、胸痛に息苦しさが伴う方は、呼吸器内科の受診もご検討ください。

循環器を受診するときのポイント

下記のポイントを押さえ、病院を受診した際に医師に伝えると、診断に非常に役立ちます。受診する前にあらかじめ準備しておくと、スムーズに診察できるでしょう。

  • 痛みが出た時期
  • 痛む部位や程度
  • 痛みが出る間隔
  • 呼吸や体を動かすと痛み具合は変わるか
  • 痛みの他に症状はあるか
  • ストレスや不安なことはないか
  • 治療歴、既往歴