息切れ

階段を上るだけで息切れがする

階段を上るだけで息切れがする「階段を上っただけで息切れを感じる」という経験は、多くの人が持つ一般的な症状です。しかし、それが頻繁に起こったり、ちょっとした運動でも息切れを感じる場合は、何らかの疾患が隠れている可能性があります。健康な人でも、運動不足や加齢に伴う体力低下によって息切れを感じることがありますが、息切れは心臓や肺の機能不全が原因であることも少なくありません。
息切れの原因には、運動不足による体力の低下や、加齢による筋力低下(サルコペニア)が考えられます。特に、普段の生活で運動習慣がない人は、急な負荷がかかると息切れを感じやすくなります。しかし、心臓や肺の疾患が原因で息切れを感じていることもあるため、早期の発見と治療が重要です。

当院の「息切れ外来」

大阪市中央区の上町はまのクリニックでは、息切れの症状を専門的に検査、診断し、適切な治療を提供する「息切れ外来」を設けています。
息切れの原因は多岐にわたりますが、心臓や肺などに疾患が隠れていることがあるため、専門的な診断が必要です。当院では、豊富な知識と経験を持つ専門医が先端の検査機器を駆使し、息切れの根本原因を解明します。また診断後も充実のサポート体制を整えています。息切れが気になる方は、是非一度ご相談ください。

基幹病院並みの検査設備

基幹病院並みの検査設備当院は、大学病院に匹敵する高度な検査設備を完備しています。
例えば、64列マルチスライスCTにより、心臓や血管の詳細な画像を迅速に取得し、動脈硬化や心血管疾患の早期発見を可能にしています。また、長時間ホルター心電図(24時間~7日間)で、日常生活における心拍リズムの異常をモニタリングし、軽微な不整脈や狭心症、心筋梗塞の兆候を逃さずに診断します。エルゴメーターによる運動負荷心電図は検査労作性狭心症の診断に欠かせません。さらに、ABI検査では、動脈硬化のリスクを評価し、早期予防に役立てています。
また、肺機能検査ではCOPD(肺気腫などの慢性閉塞性肺疾患)の診断も可能です。
このように、当院では息切れの原因を多角的に捉えるため、包括的な検査を行っています。

専門医による精密検査と診断

専門医による精密検査と診断当院の院長は、日本循環器学会認定循環器専門医、日本サルコペニア・フレイル学会 サルコペニア・フレイル指導士の資格を有しています。息切れ外来では、心臓や呼吸器の疾患に加え、加齢に伴うサルコペニア(筋力低下)やフレイル(虚弱)の影響も考慮しながら、総合的に診断を行います。検査結果に基づき、患者さまの生活習慣や体力レベルを考慮した上で、運動療法を含めた最適な治療方針を立てます。
また、当院では患者さまお一人おひとりの生活背景や仕事、家庭の状況も踏まえた治療を提供することを大切にしています。専門医による精密な診断と、最適な治療プランで、患者さまの健康をトータルでサポートします。

心臓リハビリテーションにも対応

心臓リハビリテーションにも対応息切れ外来では、必要に応じて心臓リハビリテーションも行っています。心臓リハビリテーションは、心疾患を患った患者さまが再発を予防し、体力を回復するために、とても重要な治療法です。当院の心臓リハビリテーション室では、専門スタッフが患者さまの心臓の状態をモニタリングしながら、安全かつ効果的な運動療法を提供します。
心臓リハビリテーションは、心機能を改善し、息切れの症状を軽減する効果が期待されます。また、患者さま自身が運動を通じて自己管理を学び、日常生活の質を向上させることも目指しています。

メディカルフィットネス併設

メディカルフィットネス併設当院のビル内には、メディカルフィットネス施設が併設されており、運動を通じた健康管理をサポートしています。息切れの原因がサルコペニアや運動不足にある場合、専門のトレーナーによる指導のもと、安全に筋力を強化し、体力の向上を目指すことが可能です。
医師や専門スタッフと連携しながら、患者さまに最適な運動プログラムを提供し、息切れの根本原因を改善します。息切れの治療は、薬だけでなく、日々の運動や生活習慣の見直しも重要な要素です。当院のメディカルフィットネスでは、運動習慣を身につけ、息切れを根本的に改善するためのサポートを行います。
慢性疾患の改善やリハビリ目的でご利用の場合、一定の条件を満たすことで医療費控除を受けられる可能性があります。詳しくはスタッフまでお気軽にお問い合わせください。

息切れの原因

息切れの原因はさまざまであり、年齢や生活習慣、持病によって異なります。コロナの罹患後症状である場合もあります。一般的な原因として、心臓や肺の疾患、肥満、貧血、慢性的なストレスや不安、サルコペニア(加齢による筋力低下)などが挙げられます。特に中年以降に多いのが、加齢に伴う心肺機能の低下や筋力の衰えです。

若いのに息が切れる原因

若いのに息が切れる原因には、いくつかの要因が考えられます。まず、運動不足や体力低下が原因で、軽い運動でも呼吸が乱れることがあります。次に、貧血や喘息といった体内の酸素供給に影響を与える疾患も、息切れを引き起こすことがあります。さらに、ストレスや不安による過呼吸や、心臓や肺に関連する疾患が潜んでいる場合もあります。胸痛を伴えば、気胸を起こしていることも考えられます。息切れが続く場合は、医師の診察を受け、原因を特定することが大切です。

40代の息切れの原因

40代では、運動不足やストレスによる疲労感が息切れの原因になることが多いです。また、加齢に伴う基礎代謝の低下や、ホルモンバランスの変化が影響を及ぼすこともあります。この年代では、仕事や家庭での忙しさから健康管理が後回しになることが多いため、心不全や高血圧、動脈硬化などの循環器系疾患が隠れている可能性があります。

高齢者の息切れの原因

高齢者では、サルコペニア(筋力低下)やフレイル(虚弱)が進行しやすく、軽い運動でも息切れを感じやすくなります。また、心疾患や肺疾患のリスクが高まり、特に心不全や肺気腫などの慢性的な病気が原因となることが多いです。この年代では、体力の低下に加え、複数の病気が併発することが多いため、原因の特定と適切な治療が重要です。

ストレスで息が切れる?

ストレスは心身に様々な影響を及ぼし、その中には息切れも含まれます。強いストレスや不安を感じると、体は「闘争・逃走反応」と呼ばれる防衛反応を起こします。この反応により、心拍数や血圧が上昇し、呼吸が浅く早くなるため、結果として息切れが生じます。特に、パニック発作や過呼吸症候群では、呼吸が乱れ、息苦しさや胸の圧迫感を伴うことがあり、これが長期的に続くと身体的な疲労も引き起こします。
また、慢性的なストレスにより交感神経が過剰に働き、心臓や呼吸器の負担が増大することで、軽い運動や日常生活の中でも息切れを感じやすくなります。ストレスが原因の息切れは、体の健康状態だけでなく、精神的なケアも必要です。

あなたの息切れは病気?
症状チェック

息切れが一時的なものか、慢性的なものかを確認するために、以下のチェックポイントを参考にしてください。

  • 階段を数段上っただけで息切れを感じる
  • 軽い運動や歩行でも息切れが続く
  • 寝ている時や横になった時にも呼吸が苦しい
  • 動悸や胸の痛みを伴う
  • 最近体重が急激に増加した、またはむくみがある
  • 貧血や疲れやすさを感じる

これらの症状がある場合、心臓や肺に問題がある可能性がありますので、医師の診察を受けることをお勧めします。

息切れが起こる病気一覧

心不全

心臓が十分な血液を全身に送り出せない状態を指します。息切れやむくみ、疲れやすさなどの症状が現れ、進行すると日常生活にも支障をきたします。早期の診断と治療が重要であり、心機能を回復させるための薬物療法や生活習慣の改善が必要です。

狭心症

心臓の冠動脈が狭くなり、心筋に十分な酸素が供給されなくなる病気です。胸の痛みや圧迫感に加え、運動時やストレス下で息切れが生じることがあります。放置すると心筋梗塞に進行することがあるため、早期の診察が推奨されます。

肺気腫(COPD)

肺の構造が破壊され、酸素の取り込みが困難になる病気です。喫煙が主な原因で、息切れや慢性的な咳、痰が特徴です。症状が進行すると、安静時でも呼吸困難を感じることがあり、酸素療法が必要になる場合もあります。

肺塞栓症

血栓が肺の血管を詰まらせ、酸素供給が妨げられる疾患です。突然の息切れや胸の痛み、動悸が急に現れることが多く、生命を脅かすことがあります。長時間の飛行機移動や手術後に発症しやすい病気です。

気管支喘息

気道が狭くなり、息切れや喘鳴(ゼーゼー音)、咳が現れる病気です。アレルギー反応や環境要因が引き金となることが多く、特に夜間や運動時に症状が悪化することがあります。吸入薬による治療が一般的です。

貧血

体内の赤血球やヘモグロビンが不足し、酸素が十分に全身に供給されない状態です。息切れや疲労感、顔色の悪さが典型的な症状です。鉄分不足が主な原因ですが、他にも腎臓や消化器の問題が隠れていることがあります。

肺炎

細菌やウイルスによる感染で肺に炎症が生じる病気です。息切れに加え、発熱や咳、痰がみられ、特に高齢者や免疫力が低下した人では重症化することがあります。適切な抗菌薬治療が必要です。

肺高血圧症

肺動脈の血圧が異常に高くなる病気で、心臓に大きな負担をかけます。運動時の息切れや疲労、めまいが現れ、進行すると心不全につながることがあります。早期診断と治療が重要です。

大動脈弁狭窄症

心臓から血液を送り出す大動脈弁が狭くなり、血流が制限される病気です。息切れや胸の痛み、めまいが典型的な症状で、重症化すると日常生活が困難になります。治療には弁置換術が必要になることがあります。

サルコペニア

加齢に伴い筋肉量が減少し、体力が低下する状態です。息切れや動作の鈍さが顕著になり、転倒や骨折のリスクが増加します。適切な運動療法と栄養管理が必要です。

息切れを治す方法

肥満外来で行う治療
息切れを改善するためには、原因に応じた治療が必要です。心疾患や肺疾患が原因であれば、薬物療法や生活習慣の改善が行われます。例えば、心不全の場合は、利尿薬や降圧薬などが処方され、症状の軽減を図ります。また、サルコペニアが原因の場合、適度な運動療法が有効です。
食事療法も重要で、特に塩分や脂肪分を控えることが推奨されます。運動不足が原因であれば、ウォーキングや筋力トレーニングなどの軽い運動を取り入れることが有効です。無理のない範囲で、徐々に体を慣らしていくことが大切です。

お一人おひとりの治療プラン

大阪市中央区の上町はまのクリニックでは、患者さまの症状やライフスタイルに合わせたオーダーメイドの治療プランを提供しています。
例えば、心不全や高血圧が原因で息切れが生じている場合は、薬物療法だけでなく、生活習慣の改善や運動療法も含めた包括的な治療を行います。また、肥満やサルコペニアが原因の場合には、食事療法や筋力トレーニングなどのアプローチも取り入れています。
患者さまが安心して治療を受けられるよう、丁寧なカウンセリングを行い、一人ひとりに最適な治療を提案しています。息切れの症状が改善し、快適な日常生活を送れるようサポートいたします。

息切れを放置するとどうなる?

息切れを放置すると、生活の質が低下するだけでなく、心臓や肺の疾患が原因の場合、進行しすると重大な健康問題につながる可能性があります。例えば、心不全が進行すると、日常生活での動作が困難になるだけでなく、最悪の場合、命にかかわることもあります。
また、息切れはストレスや不安を引き起こし、精神的な健康にも悪影響を与えることがあります。適切な診断と治療を受け、息切れの原因を早期に特定することが大切です。